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ソニー、TOHOシネマズのデジタル化支援

ソニーは21日、シネマコンプレックス最大手のTOHOシネマズ(東京・千代田)向けに、映画館のデジタル化支援サービスを提供すると発表した。TOHOシネマズは全545スクリーンをデジタル化する計画で、ソニーは映像機器などの販売拡大につなげる。
ソニーの支援サービスは、プロジェクターやサーバーなどの上映システムをリース方式で映画館に設置し、保守やメンテナンスも請け負う。コストは映画の配給会社も一部を負担する仕組みで、映画館側は大幅にデジタル化対応のコストを削減できるという。

TOHOシネマズはすでに108のスクリーンでデジタル対応を終えている。ソニーのサービスを活用することで2010年中にさらに約150、2011年に約300のスクリーンをデジタル化する。
映画館はデジタル化により、立体的な映像を楽しめる3D映画や、演劇やコンサートのライブ映像の上映も可能になり、収益源を広げられる。従来のフィルム式に比べ画質の劣化が少ないメリットもある。

ソニーは東映系のティ・ジョイ(東京・中央)の約140のスクリーン向けにも同サービスを提供。プロジェクターなど上映機器の拡販につなげている。

2010/07/22, 日経産業新聞より



東映、デジタル制作を東京撮影所デジタルセンターに集約

東映は子会社の東映ラボ・テックが手掛けてきたデジタル編集業務を、東京撮影所内のデジタル編集施設にこのほど統合した。撮影から納品まで1社で対応できる体制を整え、番組制作会社などから幅広く業務を請け負う。3Dなど先端映像技術の研究組織も設置し、業界に先駆けてデジタル対応を主導する狙いだ。

東映は8月上旬、東京撮影所(東京・練馬)内に新設したデジタル編集棟「デジタルセンター」を正式オープンする。これに先立ち6月から7月中旬にかけて、東映ラボ・テックのデジタル編集部門の人員・機材を同センターに集約。計50人体制でセンターの業務を開始する。フィルム関連業務はラボ・テックの東京都調布市の本社に残す。

東映はデジタルセンターの建設や既存スタジオの改装などに52億円を投資。通常のデジタル編集業務に加え、センター内のスタジオと色彩調整室を光ファイバーで結び、撮影中の映像を映画スクリーンに適した色合いにしたり、3D映像の奥行きを調整したりできるようにした。2Dから3D映像に変換する業務なども引き受ける。
撮影所内に4月に開設した「ツークン研究所」とは、3DやCGで連携。近隣にある東映アニメーションや台湾など海外の企業ともCGなどで協力し、実写とアニメで一体的な映像制作を展開する考えだ。

撮影所のデジタル化は近年他社でも相次いでおり、東宝は今秋に東京・世田谷の東宝スタジオにデジタル編集施設をオープン。松竹は2009年春に京都撮影所(京都市)を改装オープンしている。東映はデジタル撮影に関する一連の業務を網羅することで差異化し、映画やテレビなど映像のデジタル化を先導する狙い。

東映は系列映画館のティ・ジョイのデジタル化も加速している。今夏までに全劇場・全スクリーンをデジタル化する計画で、デジタル型映写設備や3D設備を導入中だ。
高画質の映像を効率的に制作・配給できるデジタル化をグループを挙げて進め、興行収入の増加につなげる。

2010/07/22,日経産業新聞より


イデアクロス、2D映像の3D化、8割を自動処理しコスト低減

システム開発のイデアクロス(東京・港、中嶋公栄社長)は、2D映像を3D変換する受託サービスを始める。映像の加工工程の約8割を自動で処理するシステムを開発、すべて人手でするより短時間で3D映像を制作できるようにした。3D視聴に対応した映画館やテレビなどの普及をにらみ、映画会社などに活用を促す。

新サービスは「NEX3D」という名称で、韓国のリアル・ディー・スクエア(ソウル市)と共同開発した。2Dを3Dに変換するには、立体化する対象と隣接したものとの視差率を測定して、対象の深度を推定する。
背景が単色で視差率を測りにくい場合は、疑似的な背景を設定し立体化してから背景を取り除く技術なども活用する。これらの作業をすべて自動でできるようにした。その上で人手により色やコントラストなどを補正する。

制作時間は従来の数分の1ほどに短縮した。1時間ほどのコンテンツなら最短1カ月ほどで完成できる。価格は2時間映画の場合約1億円からで、イデアクロスでは最大で従来の4分の1ほどになるとしている。
過去に放送された映画やコンサート、テレビ番組なども簡単に3D化することができることから、映画会社や映像制作プロダクションなどに売り込む。

イデアクロスは約2年前から3D技術の研究を開発を始めてきた。3Dに対応した映画館の普及などで、2Dコンテンツを3D化したいというニーズがコンテンツ提供会社で高まってきたため、需要を取り込めると判断した。

2010/07/20,日経産業新聞より



インデックスHD、NISとの資本・業務提携を解消

インデックス・ホールディングスは16日、事業者向け金融のNISグループとの資本・業務提携を解消すると発表した。2009年3月にNISを割当先とした第三者割当増資を実施し、不採算事業の整理・売却などの支援を受けてきたが、一定のめどがたったため関係解消を決めた。
インデックスHDはNISの第4位株主で、出資比率は約8%だったが、13日に保有分をすべて売却した。売却先や売却額は明らかにしていない。NISが持つインデックスHD株についても売却することで話を進めているという。

インデックスHDは積極的な企業買収を続け、携帯電話用コンテンツ以外の事業拡大を急いだが、その後は経営不振となり2007年8月期以降は3期連続で最終赤字となった。NISと関係を深め、同社のファンドを受け皿に出版事業などを売却した。

2010/07/16,NQN


ビクター伊藤新社長に再建の道筋を聞く

2月に過去の不適切な会計処理が発覚するなど経営が混乱。本業でもAV機器の不振で営業赤字が続いている経営再建中の日本ビクターに社長として外部から乗り込んだ伊藤裕太氏に、再建に向けた秘策を日経産業新聞が聞いている。

・苦境のビクターの社長を引き受けようとしたわけは
 「仲介を通じてJVCケンウッドの河原春郎会長兼社長から打診された。河原氏の考えに共感し、自分の経験を生かせると考えた」

・ビクター再建に向けて最重要テーマは
 「ビクターにとっての成功は何か、再定義することだ。過去は垂直統合などのビジネスモデルを追求し、VHSなどで成功を収めてきた。今は水平分業が進むなど環境が大きく変わってきており、消費者にとっての製品価値も違う」
 「社長就任後プロジェクトチームを発足させた。ビクターが目指すべきビジョンを策定し、それに向けて会社全体の方向性を統一していくことが最重要課題だ」

・赤字が続くテレビ事業ではリストラに取り組んでいるが結果がなかなか出てこない
 「レガシーコストをまだ解消できていない。テレビ事業の分社化で間接費を抑えるほか、活用していない倉庫を積極的に売却するなど固定費低減に努める」
 「大手のように全面展開するのではなく、ビクターの技術やブランドが生きる地域、製品、販売網を厳選する」

・ブランドを他社に貸し出すことも考えているか
 「選択肢の一つだ。ビクターのブランドは長い歴史で培われた財産で、世界的に知れ渡っているが露出が減っている。広告の意味合いからもブランドのライセンス供与はあり得る。ブランドの管理を間違えなければ問題ない」

・売却のうわさが絶えないエンターテインメント事業はどうする
 「CDやDVDなどパッケージの市場縮小という環境変化にどう対応するかが喫緊の課題だ。(東芝EMI=現EMIミュージック・ジャパン=元社長で昨年12月に就任した)斉藤正明ビクターエンタテインメント社長のもとで先手を打って対応していく」

・不適切な会計処理問題という不祥事で低下した会社の評価を再び高める必要がある
 「粛々と再発防止策を進めている。金融庁への課徴金も支払う方針でけじめをつける。これからは攻めの施策を次々と打っていきたい」

伊藤社長はパイオニア出身、アップルコンピュータやGEなど外資系を渡り歩き、最終的にはポラロイドで日本法人をMBOした。
長引く赤字で士気低下が懸念されるビクター。その情熱に火が付けば名門の陽はまた昇るかもしれない。

2010/07/16, 日経産業新聞より


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