アニメニュース Japanimate.com―2008年07月30日の記事一覧

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TAF2010

TBS、旧ソニープラザ買収、「放送外」で成長探る、相乗効果「期待薄」の声

TBSは、旧ソニー系列の大手輸入雑貨チェーン「PLAZA(プラザ)」を傘下に持つスタイリングライフ・ホールディングスを買収する。投資会社の日興プリンシパル・インベストメンツから株式の51%を約210億円で取得する。
スタイリングライフは旧ソニープラザである「プラザ」を運営するプラザスタイルのほか、フランス料理レストランのマキシム・ド・パリなど5つの事業会社を傘下に持ち、もともとソニーの小売り部門だったが、2006年の事業再編で同社から切り離され、日興プリンシパルが51%を出資していた。

TBSは経営統合を迫る楽天という外圧に直面し、中期経営計画もほころびが見える。当初はスポットCM収入の伸び率を「2%台後半」としていたが、昨夏には「横ばい」に下方修正し、最近の深刻なスポット市況を反映して、さらなる見直しを余儀なくされている。
放送外収入も今春オープンの複合施設「赤坂サカス」が順調に立ち上がったものの、それ以外はこれといった成果がない。
「新規デジタル関連」と位置づけた「Eコマース」「ワンセグ」「コンテンツ・ファンド」といったキーワードも、いずれも勢いがない。
今回の買収はデジタル関連ビジネスが育たなかった穴を埋める格好で浮上した。

アナリストは「放送事業との相乗効果は期待できず、単なる多角化に過ぎない」という冷めた見方で、TBSの株価は29日、寄り付きから売りに押され年初来安値を更新した。
自社のショッピング番組とプラザの商品の連動を強めれば、相乗効果が出る可能性はあるものの「公共の電波で自社グループに顧客を誘導している」という批判も覚悟する必要がある。
そもそもこうしたビジネスは「放送とネットの融合」を目指す楽天が提示したモデルに似て、楽天の描いた絵をなぞることはしない、という「節度」を保たねばならないジレンマがある。

TBSは、ソニー創業者の盛田昭夫氏の発案で1966年に銀座で産声を上げた老舗ブランドを手に入れたものの、その潜在力を存分に生かすのは容易ではない。

ヘッドラインは2008/07/30, 日経産業新聞







ソニー「冷めた結婚」清算――独ベルテルスマンと合弁解消へ

ソニーが独ベルテルスマンと折半出資している音楽合弁会社、米ソニー・BMGミュージックエンタテインメントの独社持ち株分を買い取り、ソニーの完全子会社化する方向で交渉に入った。
世界的な音楽不況のなか、ハードとソフトの融合を加速しようと統合したはずの「ビッグカップル」。統合が効果を上げぬまま「冷めた結婚関係」は清算されることになりそうだ。

両社の合弁契約は5年間で、期間が満了する2009年を前に、契約を更新して合弁事業を続けるか、合弁を解消するかを決める必要があった。
組織的にも人材面でもギクシャクし合理化も融合も進まないなか、ソニーの手元流動性も高まるなどの変化が「ベルテルスマンが売るなら買う。競合他社には渡さない」と、慎重だったストリンガー会長の背中を押している。

オーディオ事業にルーツをもち「CBSソニーレコード」を武器にグローバルなブランド力を磨いてきたソニーにとって、音楽事業は「ハードとソフトの融合」戦略を占う試金石の一つでもある。
音楽事業はソニーグループの中核事業ではなく「その他」事業に分類されているが、主導権を確保してもその先に何を描くのか、失敗は許されない。

ヘッドラインは2008/07/30, 日経産業新聞






東映アニメが急反発、4―6月期経常益2倍を好感

東映アニメーションが29日大引け後に発表した2008年4-6月期の連結決算は経常利益が前年同期の2倍となる11億2800万円だった。
これを好感して30日の東京市場では急反発、一時は前日比310円(15%)高の2400円まで上昇した。
今回据え置いた4-9月期予想(14億円)に対する進ちょく率が81%で、順調な滑り出しと受け止めた投資家の買いが集まっている。
「Yes!プリキュア5GoGo!」、「ワンピース」、「ドラゴンボールシリーズ」といった人気アニメの版権事業などが好調だった。

ヘッドラインは2008/07/30, NQN



日本映画3本、最高賞狙う ベネチア国際映画祭

8月27日からイタリアで開催される第65回ベネチア国際映画祭の事務局は29日、最高賞「金獅子賞」などの対象となるコンペティション部門の出品作に、北野武監督の「アキレスと亀」と宮崎駿監督「崖の上のポニョ」、押井守監督「スカイ・クロラ」を含む計21本を選んだと発表した。
同映画祭のコンペ部門に、日本作品が同時に3本出品されるのは異例。過去に最高賞を受賞した北野監督の新作や、世界的に評価が高い宮崎、押井両監督のアニメの参加で、日本映画にあらためて注目が集まりそうだ。

主要各賞は映画祭最終日の9月6日に発表される。

ヘッドラインは2008/07/30,NQN・共同



アニメの未来(下)押井守監督に聞く――新たな形式の発見カギ

前日の宮崎監督に続き、押井監督への日経のインタビュー記事を抄録。

  ■キルドレと呼ばれる子供たちが、生の実感を得るため戦闘機に乗る――。「スカイ・クロラ」の主人公は、平和な時代を生きる日本の若者にどこか重なって見える。

 これまで若い人に興味はなかったし、彼らに向けて映画も作ってこなかったが、ここにきて若者に何か言ってもいいかなという気持ちになった。
 キルドレは空での戦闘でドラマチックで圧縮された時間を過ごすが、結局は地上に戻ってくるしかない。そこは、いつ始まって終わるのかわからないくらい、のっぺりとした時間が延々と続く世界だ。その中に何かを見いださなければ、生きることはルーチン(日課)でしかなくなる。「いつも通る道だからって、景色は同じじゃない」というセリフにはそんな思いを込めた。

  ■非日常である戦闘シーンが実写さながらの3DCGで描かれるのに対して、地上の生活や登場人物はあえて平板に手描きされている。現実社会を暗示するかのような構造も巧妙に計算されている。

 「私たちずっとこのままだよ」。登場人物のセリフやキルドレのドラマに説得力を持たせるためには、彼らが生きる時間を感覚として体験してもらわないといけない。リアリティーとテンポが異なる二つの時間を描いたのはそのための仕掛け。アニメーションの形式はこうした仕掛けにたけている。
 これからのアニメも3DCGの技術と作画の力量をどう使いこなしていくかにかかっている。
 二つをいかに組み合わせ、演出そのものの方法へと転化できるか。もはや企画がいいか悪いかなんていうレベルの問題ではなく、アニメーションは新しい形式を発見、発明していかなければ未来はない。

  ■海外でもてはやされた日本のアニメ。しかし、すでに優位性は失われたという。

 作画のレベルは今後、下降の一途をたどる。CGのせいではなく、後継者がいないから。宮大工の世界と同じで、ドラマをやるアニメーターになるには二十年かかるのに、育てることをしなかった。今の二十代にめぼしい人間が見あたらないとすれば、今後十年は優れた職人なしで作らないといけない。
 物語やアイデア次第でおもしろいものが生まれる可能性はあるが、作画に大きく依存する「攻殻機動隊」や「イノセンス」のような作品は多分もうできないと思っている。棟梁たちが引退し、次の世代が育っていないからだ。
 日本のアニメーションの神通力はとっくになくなった。もともと、日本のアニメのアドバンテージは作品の根幹をなすようなことではなく、ある種のカルチャーショックでやってきただけ。今やハリウッドの若い監督はみんなアニメ世代ですから。
 ただ、映画としてのアニメの存在感は定着したので、クオリティーの高い作品にはまだ可能性がある。

 おしい・まもる 一九五一年東京生まれ。八三年から劇場映画を手掛け、九五年「GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊」は日米英で同時公開。二〇〇四年「イノセンス」は日本のアニメとして初めてカンヌ国際映画祭コンペ部門に選出された。

ヘッドラインは2008/07/29, 日本経済新聞 夕刊



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