日本音楽著作権協会(JASRAC)が「ユーチューブ」に楽曲の使用を認めた裏側を探る、日経のコラムより。
ユーチューブを「著作権侵害の温床」と警戒してきたJASRACが容認に転じたのは、「動画サイトにコンテンツを合法的に流通させた方が著作権者にも利益をもたらす」と現実的な判断したため。
2年前に権利者を取りまとめてユーチューブ側に集中削除を申し入れ、数日間で3万ファイルを削除したこともあったJASRACだが、いくら削除しても違法動画は根絶できない。
いっそ動画共有サイトでの音楽・映像の流通を促し、映像商品の販促に道を開いた方が著作権者の利益になるのでは」(関係者)と発想を転換した。
ユーチューブ側でも投稿動画の検出システム「ビデオID」を契約企業向けに導入した。著作権者側があらかじめユーチューブ側に映像を送っておくと、同じ映像が投稿された場合すべて自動的に検出でき、その映像の扱いを著作権者側が細かく指定できるようになった。
「投稿動画が1分以内なら掲載を認め、1分を超えた場合は削除」といった指示ができる。
「著作権者側がうまく活用すれば、世界中のネット利用者の潜在需要をつかむことができる」(グーグル関係者)
角川グループホールディングスでは、ユーチューブで違法動画を流され続けたテレビアニメのDVDを北米で販売したところ、現地でテレビ放映されていないにもかかわらず想定外の数が売れたという。
映像には脚本家や出演者など音楽以外の権利者も多いため、すべての投稿動画がただちに合法になったわけではないが、今後はユーチューブを敵視してきたメディアや著作権者の意識が変わる可能性は高い。
2008/11/07, 日本経済新聞 夕刊より
神社仏閣や自然景観をめでるように、うねる配管や天空を突く煙突に美を見いだすマニアの「工場萌え」がブームだ。
横浜港を拠点にクルーズサービス「リザーブドクルーズ」を手掛けるケーエムシーコーポレーションが始めた「工場夜景ジャングル・クルーズ」は毎回満員札止めが続いている。
毎週土日に平均月8回の運行で乗船客は計240人。つまり毎回満員の状況が続き12月分まで予約完売。
横浜港の「ピア赤レンガ」を日没後に出発し、港内を横切って京浜運河へ。工場の雄姿を海上から眺める2時間弱の行程。
火力発電所や製油所、製鉄所、化学工場など10を超える工場を見る。ハイライトは扇町の昭和電工川崎事業所で、幅の狭い運河の支流に入り蒸気を上げて稼働する工場を30メートルの近さで体感する。料金はワンドリンク付きで4500円。
客層は女性グループや年配夫婦、若いカップル、写真愛好家まで幅広い。
ヒットの裏には仕掛け人は、夜景評論家の丸々もとお氏。「京浜工業地帯は四大工業地帯の中で唯一、海から工場の夜景を見ることができる」
国土交通省関東運輸局は「こんなところを通るのか」という反応だったが、初の旅客航路申請は問題なく認められた。
製造業など地元の産業を観光資源と位置付け、その活用を支援・推進する自治体が増えている。「利益率が高い商品ではない」(KMC)がクルーズ入門編として一定の効果も期待できる。横浜では他社が追随する動きもあり、今後の展開に全国の関係者の注目も集まっている。
2008/11/07, 日経MJより
「アニメーション業界を取り巻く環境が激変する中、新たな収益源としてネットの可能性に注目している」
「日本テレビ放送網などと有限責任事業組合(LLP)を設立し、『それいけ!アンパンマン』のコンテンツ配信を始め、ファンの反応は上々」
「従来、アンパンマンは玩具やアナログの展開だけで、デジタルは戦略的に控えていたが、今後は新規マーケット開拓に活用していく」
「テレビを補完するチャネルとしても強化する。テレビ局は番組制作費を絞る傾向にあり、少子化でスポンサー集めも困難になっている。新しいアニメビジネスの仕組みがあってもいいのではと考えている」
2008/11/07, 日経産業新聞より
電通系の映像・音楽ソフト会社ジェネオンエンタテインメントは、アニメの主題歌を携帯電話向けに有料配信するサービス「ロンドローブ★モバイル」を始めた。
同社が権利をもつアニメ作品の楽曲約300曲、キャラクターの画像や音声、関連グッズも販売する。楽曲は毎月20~40曲を追加していく。
コンテンツ制作はスコップ・ミュージック、課金システム構築をビットウェイが担当する。
12月中に主要3キャリアに対応する。料金は月額315円と525円。アニメ人気の中心層である10代後半から30代の男性を狙う。
ヘッドラインは2008/11/07, 日経産業新聞