総務省はアニメや映像など、コンテンツ産業の基盤強化のため、制作者を支援する「コンテンツプラットフォーム特区」の構想をまとめる。
制作力の向上や新しいビジネスモデルの創出などを後押しし、娯楽コンテンツ市場を現在の11兆円から2015年までに5兆円程度広げる。同省はこうした取り組みを柱とする情報通信分野での3カ年計画を策定し、経済成長のけん引役に育てたい考えだ。
この特区は新しいコンテンツを生み出す場として、映像やインターネット関連の制作者などに提供する。また、海外への事業展開の加速などコンテンツ市場の育成に向けた総合的な戦略を立案する検討会議も設置する。特区内では電波に関する規制を緩めるなどの特典を与える。
こうした構想は、総務相の私的懇談会「ICT(情報通信技術)ビジョン懇談会」が6月1日に取りまとめる情報通信戦略の最終報告に盛り込む。
総務省は事業の詳細を詰めるとともに、実現に向けて総務相を本部長とする有識者会議を設置。10年度予算の概算要求に盛り込むほか、政府が策定中のIT戦略にも反映させたい考え。
2009/05/31, 日本経済新聞 朝刊より
世界的な需要減少に悩む北陸の製造業が、成長市場や次世代産業への進出を模索している。
北陸経済は再生に向け、これまで培ってきた強みをどう生かせばいいのか。約2年間にわたって北陸企業の経営者らの生の声をヒアリングしてきた北陸財務局の大森通伸局長への日経北陸経済特集欄のインタビュー記事を抄録。
・北陸の強みは
「モノづくりの伝統と雪国ならではの粘り強さや努力を尊ぶ気風、そして社会的な連帯感が強いことだろう。産業構造は繊維から機械、電子部品へと派生、富山県には製薬企業もある。バランスは悪くないし、ニッチ分野のトップ企業も多い」
・中長期的な経済発展のポイントは
「経済構造が転換することを前提に技術力を生かすこと。医療・介護や環境、農業などが成長産業になるだろう。」
「生活環境には恵まれているから、いい仕事さえあれば若者も流出しなくなる。北陸でも携帯電話向けソフトの開発やアニメ制作など、若者の新しい雇用が生まれている。付加価値をもっと全国や世界に発信できる地域になることが重要なのではないか」
2009/05/30, 日本経済新聞 朝刊より
政府は今回の補正予算を「ワイズ・スペンディング(賢い支出)」と主張するが、国会審議では野党から「ばらまき」と批判を浴びたものも少なくない。
民主党から「巨大な国営マンガ喫茶」(鳩山由紀夫代表)と集中砲火を浴びた「国立メディア芸術総合センター」
マンガやアニメ、ゲームなどの収集、展示や研究のための施設で、ソフト分野の国際競争力をさらに引き上げる狙いだが、追加対策にふさわしいのか、117億円もかける必要があるかなど疑問の声が相次いだ。
この施設を含め、全体の施設整備費は2兆8000億円を計上。庁舎の改修費など緊急性を要するのか、はっきりしないものも目に付く。
2009/05/30, 日本経済新聞 朝刊より
キャラクター・データバンク(東京・港)がキャラクター関連企業を対象に実施した市場動向調査によると、最も有望なのは地域発キャラクターだ。
ゆるキャラブームで滋賀県彦根市の「ひこにゃん」など地域キャラ商品の売れ行きが好調だったが、ウェブサイト発はここ数年は大ヒットキャラが不在で期待度は大きく後退した。
ひこにゃんグッズは昨年まで2年連続で売上高が10億円を超えるなど、人気が全国区に広がっている。
「テレビアニメなどを駆使して全国発信するという従来の手法と違い、狭い地域を対象に仕掛けて全国区に育てる新たなヒットのパターンが出てきた意義は大きい」とキャラクター・データバンク陸川和男社長はみる。
2位には絵本とテレビアニメが同率で入った。
昨年首位だったウェブサイトは大きく後退、「やわらか戦車」以降大ヒット作品が出ておらず、期待はずれの感が出てきた。
「そもそもネット上のユーザーは商業臭を嫌うため、企業としてはキャラクターの販促などを仕掛けにくい点もマイナス要因」(陸川社長)
また、同社では昨年のキャラクター商品の国内販売額をまとめた。推計で前年比3.3%減の1兆5406億円と、少子化が響き5年連続のマイナスとなった。
キャラクター別の売上高では「ポケットモンスター」が3年連続首位。2位は「それいけ!アンパンマン」、3位には「ハローキティ」が入った。
市場の半分を占める未就学児向けではポケモン、アンパンマンという二強の寡占化が進んでいる。
2009/05/29, 日経MJより