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バンダイビジュアル川城和実社長、DVD値下げの延命戦略、BD伸び悩みで

バンダイナムコホールディングス(HD)傘下で映像ソフトの企画販売を手掛けるバンダイビジュアルは7月24日から「機動戦士ガンダム」シリーズのDVDソフトの価格を従来の半額以下の3000円まで下げた。DVD需要を喚起する戦略に打って出た川城和実社長に日経MJが価格戦略を聞いた、その要旨。

・DVDソフトの最近の市場動向は
「コレクションとして所有したい層と、1度だけ見ればよい層に二極化している。DVDを買うのはコレクション客が中心で売る側にもそういうものだという思い込みがあった。不況でコレクション客の購入ペースが鈍る一方、巣ごもり傾向からレンタル客は増えている。価格を下げ、レンタルで済ましていた消費者を取り込む」

・価格はどうやって決めたのか
「CDの価格を参考にした。熱狂的なファンでなくても買えるぎりぎりの水準。通常の3倍売って従来程度の利益が上がる計算だが、達成できると思う」
「発売のタイミングによって価格を変える試みも始めた。映画『交響詩篇エウレカセブン』のDVDは映画館での公開2カ月後の6月に発売した。上映中の映画館もあったが熱気が冷めないうちに発売したDVDはほかのものより価値が高い。従来通りの価格で販売できる。」

・値下げ対象にガンダムの作品を選んだのはなぜか
「ガンダムファンサイトでアンケートを取ったところ、作品のDVDを持っていると答えたのは1割以下。アンケートに答える熱心なファンでもこの程度。DVDがあることを知らないファンも多い。ガンダムの等身大立像をきっかけにかつてのファンや新規のファンがガンダムへの関心を強めている。今回の値下げで弾みをつけ、今後はほかの作品にも値下げを広げたい」

・HD内で映像音楽コンテンツ事業の売上高は
「2009年3月期は前期に比べて6.3%減の346億円と伸び悩んでいる。ブルーレイ・ディスクが思ったように普及していない。当初はDVDがブルーレイに切り替わるものと思っていたが、高画質を求めてブルーレイを買う映像ファン、DVDを見続ける一般消費者の双方が併存している。この傾向はしばらく続きそうだ」

BDはまだDVDとの価格差に見合う十分な付加価値を消費者に示しきれていない。
インターネット環境の整備でコンテンツのネット配信も利用しやすくなり、ソフトを買い集める需要を押し下げている。デジタルソフトは中身がほとんど劣化しないため中古市場も発達している。不況で消費者はますますソフトの価格に厳しくなると予想される。
今後も値下げによりDVDを延命させる戦略を採るソフト会社は増えそうだ。(高倉万紀子記者)

2009/08/10, 日経MJより


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