ソニーが旧米コロンビア・ピクチャーズ・エンタテインメントを買収し映画事業に本格進出してこの秋で20年になる。米ソニー・ピクチャーズエンタテインメント(SPE)マイケル・リントンCEOに日経新聞がインタビューした要旨。
・ソニーの連結売上高の9%を占める映画部門は収益が不安定との印象が根強いが
「製作費の管理のほか、DVDの普及が経営安定につながった。映画の収益の50%はDVDからだ」
「海外に配給網を広げ『スパイダーマン』シリーズなどは収益の3分の2が海外だ。WTOが中国政府に映画市場の開放を求めたことは歓迎だ」
・ブルーレイ・ディスク(BD)は普及が遅れ気味との見方が残るが
「BD再生機器の普及スピードはDVD機器より早い。10~12月期は再生機器の価格が下がり普及スピードは上がる。東芝も参入を決めた。将来はBDで3Dも見られるようになるだろうが、現時点で具体的な計画はない」
・米国でネット配信の合従連衡が激しくなっているが、SPEは出遅れたのでは?
「それは違う。『ネット上の売り手』が増えれば、コンテンツの市場も広がる。要請があればタイムワーナー陣営にも提供する」
「(格安レンタル『レッドボックス』へのDVD供給は同業他社に批判されたが)レッドボックスは消費者が支持している。ならば、我々はそこでどう利益を出すかを考えねばならない」
・ソニーは2005年春、名門映画会社のMGMを投資ファンドなどと買収したが、MGMは経営が苦しいとささやかれるが
「MGMが権利を持つ『007』の製作などで出資分(1億5000万ドル)は回収した。BDを巡る規格争いでも優位に立てた。出資からしばらくしてMGMが自主製作計画を決めDVD販売権は同業他社に移ったが、今も製作協力を続けている」
2009/08/18, 日本経済新聞 朝刊より