東芝、録画補償金を納入せず、尾を引くダビング10問題

著作権者が録画機器の売上高の一部を補償金として払うよう求めている問題で、東芝がデジタル放送専用録画機の補償金を納めなかったことが明らかになった。

東芝が2月に発売した新しい録画機では、録画できる番組の対象をデジタル放送だけに絞った。パナソニックも4月に同様の新製品を発売。両社は事前に権利者側に対し、録画機の売り上げに応じて半年ごとに納める著作権料を新機種に限って払わないと通知していた。

文化庁は9月上旬、補償金徴収団体からの照会を受け「デジタル放送専用録画機も補償金制度の対象に含まれる」との見解を示す文書を送付。著作権者側はその文書をもとに東芝に支払いを求めた。だが9月末に新機種の補償金の最初の納付期限を迎えた東芝は、実際に払わなかった。
パナソニックも、来年3月に到来する期限に新機種の売り上げに比例した補償金の支払いを見送る意向。
アナログ、デジタルの両方を録画できる従来型の製品については補償金を支払い続けている。

発端は2008年夏「ダビング10」にさかのぼる。東芝をはじめとしたメーカー側はダビング10の導入で、高画質なデジタル放送の著作権は守られると判断。
何回でも録画可能なアナログ放送と同様に、補償金制度をデジタル放送専用機器にも適用すれば、二重規制となる懸念も指摘されている。

権利者側は東芝などに支払いを求めた訴訟を起こすことも検討している。著作権法を所管し、補償金の支払い対象を決める立場にある文化庁は調整を迫られそうだ。

2009/10/09, 日本経済新聞 朝刊より

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