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JVCケンウッド、生き残りへ「変身」急ぐ

JVC・ケンウッド・ホールディングスが音楽ソフト事業を売却する方向で検討に入ったことなどが4日に表面化した。
日本ビクターとケンウッドが経営統合して1年。電機業界有数の「再編論者」として知られる河原春郎会長(70)の次の一手に注目が集まっている。

JVCケンウッドが音楽ソフト事業をゲーム大手のコナミに売却するとのニュースが流れた4日朝、音楽業界関係者は「やっぱりそうだったんですね」と口をそろえた。織り込み済みであるかのように株式市場は反応せず、4日の終値は2日と同じ45円。80年の歴史を持つ日本で2番目に古い音楽ソフト会社の売却話を業界や市場は冷静に受けとめた。
昨年10月の経営統合の際は音楽ソフト事業をビデオカメラなどと並ぶ「4つの収益の柱」の1つに位置付けていたが、水面下では売却の道を探っていた。
同事業の売却話は今春にフジ・メディア・ホールディングスと交渉を進めたが、価格など条件面で折り合えず決裂した経緯がある。
音楽事業の売却に加え、HOYAの持つ「ペンタックス」ブランドのデジタルカメラ事業の買収に関心を示していることが4日、明らかになった。「ビクターはデジカメの技術やペンタックスブランドに魅力を感じている」(関係者)という。

この2つの案件が実現すれば、JVCケンウッドを「事業の中心をソフトからハードに転換するという」河原会長の構想が一挙に進むことになる。
東芝出身でケンウッドを再建した河原会長は筋金入りの再編論者。「市場が成熟化している産業ではプレーヤーの数を減らすことが有効」と繰り返し話す。
ケンウッド入りする前には、米投資会社のアドバイザーとして老舗音響機器メーカーのデノンと日本マランツの経営統合の青写真を描いたこともある。
ケンウッドの再建を成し遂げた後に繰り出した次の一手が日本ビクターとの経営統合だった。業界内には「経営統合直後は内部固めに専念する」との見方もあったが、河原会長自身は周囲に「チャンスがあれば次のM&Aもいとわない」と漏らしていた。

ビクターは経営統合に先だって国内や北米でテレビ事業のリストラを実施したが、ビクターブランドが比較的強い欧州ではリストラが手付かずだった。
この欧州事業が景気低迷で一気に大きな赤字要因となった。
さらに車載機器事業の損益が大幅に悪化。最近ようやく回復の兆しがみえると、今度はビデオカメラや業務用無線の販売にブレーキがかかった。
JVCケンウッドは発足とほぼ同時に世界同時不況が発生し、これまで予定通りの統合効果を発揮できないでいた。ようやく電機業界の業績が回復に向かいつつあるなかで、河原会長は再び再編に動こうとしている。

2009/11/05,日経産業新聞より

関連記事:JVCケンウッド、ビクターエンタテインメント株の過半をコナミに売却へ


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