11月1日付でユニバーサルミュージックの最高経営責任者(CEO)に就任する小池一彦氏に縮小する市場をどう乗り越えていくのか、その戦略と業界の展望をを日経産業新聞が聞いている。
・市場環境が一段と厳しさを増している
「全体の今年のCD生産実績は2008年比で10~15%落ち込むだろう。『スーパースター』を生み出せなかったツケがボディーブローのように効いている」
・状況打開に向けてどんな手を打つのか
「1つは中高年の掘り起こし。今の40歳以上の世代はレコードやCDで聴く文化が根付いている。『大人の音楽』と題した旧譜販売キャンペーンを28日から12社共同で開始した。今後も旧譜を活用した企画を打ち出していく」
「2つ目は配信で購入する若年層対策。今の携帯端末にはゲームや電子コミックなど多様なソフトが充実している。音楽の魅力が相対的に薄れ、それに対応できなかったのはレコード各社の怠慢。携帯向けに楽曲を題材にして制作したドラマを提供する。作品の世界観を知ってもらい、楽曲購入へと誘導していく」
・販路開拓は
「レコード店は減少傾向にある。CDの直販サイト開設を検討しており、早ければ来年夏にも立ち上げる。単に新譜を掲載するだけでなく『お勧め商品』も提供して、顧客ニーズを広く掘り起こす」
「BtoBにも乗り出す。カーナビ画面を操作すると音楽も楽しめる機能を提供できないかメーカー側と検討したい。もう一つはカード会社の会員向けに楽曲を提供するサービスの導入などで、収益源を多角化できるとみている」
・レコード会社の再編は進むか
「日本レコード協会に加盟する企業は50社以上。私見だが来年中に数社破綻してもおかしくはない。それほど市場環境は悪化しつつある。10年先を見据えて今から対策を取らないと生き残れない。来年が勝負の年になる」
2009/10/29, 日経産業新聞より