奈良県で来年開かれる「平城遷都1300年祭」のマスコットキャラクター「せんとくん」の関連商戦が熱を帯びている。1月の発売以来、品目数はすでに600に達し、ライセンス契約額も12億円を突破した。
当初「かわいくない」などと不評も出たが、今や状況は一変。関係者は「商戦本番はこれから」と勢いづく。
せんとくんグッズのライセンスを管理する近鉄百貨店のまとめでは、ライセンス契約先は現在約100社で、さらに約50社を審査中。取扱店も奈良県内に4カ所ある公式ショップのほか各地の土産物店、近鉄やJRの駅売店、コンビニなどに急拡大している。
三輪そうめん山本は、せんとくんを外箱にあしらった「恋そうめん」(315円)8000個以上を修学旅行の土産に売り上げた。山本太治社長は「キャラクター商品は初めてだが、ライセンス料が手ごろで商品化に踏み切れた」と話す。
滋賀県彦根市の「ひこにゃん」グッズと、せんとくんグッズをともに販売するベースワンの山室義治社長は「月によっては、ひこにゃんグッズを上回る売れ行き」という。
近鉄百貨店奈良店にある公式ショップの担当者は「自分で使うため手帳などを購入する若い女性や女子中高生が客の中心」。キャラクターグッズとして定着してきた様子だ。
登場当初こそ「かわいくない」といった声が上がり、民間団体などが別のキャラクターを選ぶなど論議を呼んだせんとくんだが、着ぐるみが登場した昨夏から風向きが変わった」(1300年祭の事業協会)。跳ねたり踊ったり、コミカルな動きが加わり、イメージの好転につながったようだ。
キャラクター商品のライセンス料の設定を3%と低くしたことが関連商品の拡大につながった面もある。ライセンスを管理する近鉄百貨店は「参加企業や商品を増やすことを最重視した」(マスターライセンシーオフィスの石崎裕所長)と説明する。
2009/11/03,NQN