凸版、書籍販売支援を拡大、大日本印刷に対抗

凸版印刷は4月に書店の検索・紹介サイト「本屋の歩き方」を開設し、出版、書籍販売の支援事業を拡大する。積極的なM&Aに乗り出す大日本印刷と比べると出遅れ感もあったが、巻き返しに向け着々と布石を打ち始めている。

「出版関連業界への恩返し。収益化は当面考えていない」(大湊満常務)。目指すのは出版不況で廃業が相次いでいる中小書店の集客支援だ。
新サイトには書店が無料で参加でき、住所などから登録された最寄りの書店が検索できる仕組み。書店の詳細情報やイベント情報などを掲載することも可能。凸版は開設費用など計1億円を投じるという。
サイト運営には出版社や書籍取次、大手書店などにも参加を呼びかけており、既に取次大手のトーハンが参加を決定した。

凸版の支援事業は大日本印刷の施策とは対照的。大日本は不振にあえぐ書籍・出版業界に飛び込み、再生のシナリオ作りを主導しようとしているが、凸版はあくまで協業による業界の側面支援に徹する。
紀伊国屋が米オンライン・コンピューター・ライブラリー・センター(OCLC、オハイオ州)と契約して国内販売する電子図書館サービスは契約数が伸び悩んでいたが、新たに参画した凸版は出版社から無料で書籍電子化を請け負い、図書館に販売できた売り上げを分配する新たな料金体系を導入。昨秋に900点余りだった登録書籍が倍増した。

これに対し大日本は丸善や図書館流通センターなど買収した企業と電子図書館サービスを開発。雑誌の電子配信関連も傘下企業のノウハウを活用した新サービスを提供するとみられる。書籍・出版業界を巻き込んだライバル同士の競争はこれから本格化することになりそうだ。

2010/01/21,日経産業新聞より

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