ゲームは消費呼び込む「媒体」に、仮想恋人に「贈り物」も

ゲームがゲームにとどまらず、プロモーションやマーケティングの媒体になろうとしている。

昨年12月23日クリスマスイブ前日。原宿や六本木などにあるケーキ有名店3店に数量限定ケーキを買い求めようと、300人余りの男性たちが列をつくった。特製クリスマスケーキを“彼女”にプレゼントするためだ。
彼らはコナミデジタルエンタテインメント(東京・港)のDS向け恋愛ゲーム「ラブプラス」のファン。ゲーム内と現実の時間の流れを同期する演出が評判となり、20万本以上を売る大ヒットとなっている。
この日の特典は、特殊なバーコードが記されたクリスマスカード。パソコンに接続したカメラでカードを撮影、専用ソフトを使えば、カメラが写す現実の風景に3Dの彼女が映り込む趣向。「普段の買い物客とは異なる、新しい顧客層が訪れてくれた」と、ケーキ店からも好評を得た。

セガが3月、ソニー・コンピュータエンタテインメントの「プレイステーション(PS)3」向けに発売するアクションゲーム「龍が如く4」。実在の居酒屋やディスカウント店などが登場、リアルな雰囲気を演出する。
こうした店舗はタイアップの成果で、主人公が牛めしの松屋でカレーを食べると、体力が復活するという仕掛けが用意されている。松屋フーズでは、ゲーム発売に合わせ、このカレーをイメージした商品を販売する計画。「20~30歳代の男性というユーザー層も当社の顧客と重なる」と、販促効果を期待する。

さらに米ゲーム内広告大手、ダブルフュージョンの広告配信システムを導入し、ゲーム内の看板などに実際の広告を表示する。PS3がネットに接続するたびに、サーバーから広告を差し替える仕組み。
セガは「ゲームのなかに実在の店舗や商品が登場することで、広告効果が期待できる」と、本格的なゲーム内広告の展開を検討する考えだ。

2010/01/26,日経産業新聞 ゲーム新潮流(中)より

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