レコード大手「360度戦略」、所属歌手増やし川上事業に進出

CD市場の縮小や配信サービスの成長が鈍化するなか、国内の音楽レコード大手が従来の楽曲販売に加え、ライブやグッズ販売などミュージシャンにかかわるビジネスをすべて自らで手掛ける「360度戦略」を競っている。
ユニバーサルミュージックが所属歌手のライブ事業に注力するほか、ワーナーミュージック・ジャパンも初の所属歌手を獲得、プロモーションを本格展開する。音楽市場が低迷する中、芸能事務所が握ってきた“川上”を押さえることで、収益源の多角化を急ぐ。

先行する各社は、さらに施策を加速する。
ソニー・ミュージックエンタテインメント(SME)は昨年春、マネジメント事業のグループ会社6社を、子会社のソニー・ミュージックアーティスツ(東京・渋谷、SMA)に統合した。約150組の所属歌手などを効率的に管理する体制を整え、歌手同士を連携させた商品展開などを進める狙いだ。傘下のグッズ受託制作会社とも連携、製販両面で事業拡大を図る。
エイベックス・グループ・ホールディングスは昨年、芸能プロダクション部署を母体とした新会社「エイベックス・マネジメント」を設立。俳優やモデルなど多くの芸能人を抱えており、歌手と融合した形での事業モデルを確立する戦略。

一般的に歌手は芸能事務所に所属。CDなど楽曲の売り上げは、レコード会社と事務所で分配され、ライブやグッズ販売などの権利は事務所に帰属する例が多い。
所属ミュージシャンという資産をいかに有効活用していくか。苦境打開に向けた各社の戦いは新たなステージに入っている。

2010/02/19, 日経産業新聞より

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