映像ソフト販売、BDと3Dの普及で復活へ、ドイツ証券シニアアナリスト小池隆由氏

映像ソフト市場の縮小が止まらない。今後もパッケージ離れが進むのか、ネット配信が普及するのか。今後の展望をドイツ証券の小池隆由シニアアナリストに日経産業新聞が聞いている。

・2009年の映画興行収入が3年ぶりに前年を上回り好調だった半面、DVDは苦戦した
 「過去の映像作品のライブラリー販売が一巡し、新作ソフト数も減少。一方で、市場縮小の流れに歯止めがかかる兆候も見えてきた。ブルーレイ・ディスク(BD)の台頭だ」
 「2009年のBDの出荷額は全体の1割弱だが、前年比で大幅な伸びを記録した。BD再生機の需要も伸びており、BDソフトのライブラリー販売が今年後半から来年にかけて一斉に出てくるとみられる」

・映像ソフトの主役がDVDからBDに代わるということか
 「ビデオテープがDVDに代わったように、BDの時代が遠からずやってくる。普及スピードによっては、今後数年内にBDがDVDの出荷額を上回るかもしれない。今年の全体の出荷額は2009年比横ばいまたは微増に転じると予想している。いずれにしても、パッケージ市場が盛り返す年になる」

・3Dソフトは普及するか
 「少なくとも来年以降になる。視聴には3D対応テレビに加えて、3D対応BD再生機が必要。肝心のコンテンツが追いついていないのが実情だ」
 「大ヒットしている『アバター』をはじめ、米ハリウッドが3Dへの移行を加速している。3Dソフトも当面はハリウッド作品が中心だろう。ソフトが来年以降に出回ってくれば、パッケージ市場が活気づく。今後1~2年でパッケージ市場の大きな構造変化が起きる」

・3Dソフトを展開するメーカーのメリットは
 「映画館での3D作品は鑑賞料金が高い。映画館の平均入場料金は、昨年は3D作品の公開が増え、0.2%と微増ながら単価下落に歯止めがかかった。パッケージも高価格帯に設定されるとみられ、販売元にとっても収入増につながる」

・ネット配信は有力な媒体に育つか
 「まだ足踏み状態。パッケージと比べて市場がまだまだ小さく、ネット配信の権利関係が整備されているとは言い難い。作品の無料視聴は権利者からすればイエスという訳がない。あくまで課金モデルをベースにした上で、権利者の収益増加につながる制度がきちんと整えば、パッケージに匹敵する有力な視聴媒体に育つ可能性はある。その前提として、ブロードバンド回線のさらなる普及が欠かせない」

2010/03/03, 日経産業新聞より

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