家電量販店やスーパーの大手で、支払額の一定割合を消費者に還元するポイントの発行を減らす動きが広がってきた。ヤマダ電機は2010年度の発行額を2009年度から半減する。ポイントをためるより、その場の支払額を減らしたい消費者が増えており、小売り側もポイント発行に比べてコストのかからない現金値引きを強化し、収益改善を狙う。
家電量販最大手のヤマダは今春からほぼ全店で、ポイントを付けずに現金で値引きする販促を開始。ポイント還元も残し、客に値引き方法を選んでもらう。一部の地方店は5月から来店時に付けるポイントを除いて、現金値引きのみとした。
店頭表示価格の20%前後という高率還元を売りにしてきたが、景気の不透明感から「その場で安く買える方がいいという客が増えた」(山田昇会長)。このため、2009年度に2000億円台とみられる発行額を2010年度は半分以下に抑制。拡大する現金値引きはポイントより割引率が低いため、2011年3月期の売上高営業利益率は前期に比べ0.3ポイントの改善を見込む。
業界6位のコジマは2010年度の発行額を2009年度より2~3割減らす方針。通常は1%を還元するが、2009年度は特定商品の還元率を5~10%にアップし、発行額は60億円前後だったもよう。2010年度は高率の還元を抑え、50億円未満に減らす。
2015年度にも導入される国際会計基準では、ポイント発行分が売上高から除外される。見かけ上、減収に陥りかねない企業がイメージ悪化を避けようと、発行を抑えるケースも増えるとみられる。
2010/07/04,日本経済新聞 朝刊より