ゲームなどコンテンツを開発する人材・技術の争奪戦が激しさを増している。国内SNS各社にとっては、他社よりも早く質の高いコンテンツを供給することが会員の獲得に直結するからだ。ゲーム会社などのM&Aも活発になっており、覇権争いは世界に広がっている。
グリーは今年3月末時点の社員数が約130人と1年で4割程度増加、DeNAも約450人と、3年で2倍に急増している。両社とも積極採用しているのはSNS向けゲームの企画・デザインやサーバー・ネットワークシステムの開発人員。幹部や社員の中には大手ネット会社からの転職組も多い。
DeNAの南場智子社長は「IT企業は人材がすべて。変化の早い市場で質の高い企画力を実現できる人材をたくさん抱えることが必要」と強調。グリーの田中良和社長も「市場の変化が早いため即戦力となる人材をできるだけ多く集めたい」と話す。
囲い込みに動くのは人材ばかりではない。ミクシィ、DeNA、グリーの3社はともに設立10年前後のベンチャー企業ながら、相次いでベンチャー投資ファンドを設立。「投資される側から投資する側」へと転身し、技術やコンテンツの獲得を急いでいる。
各社が囲い込み戦略を急ぐのは、交流サイトや無料ゲームといったプラットフォームの価値が、参加人数で決まるからだ。優良なコンテンツで人を集め、絶え間なく新しいコンテンツを供給することでつなぎ留めなければ、すぐに参加者の減少を招き、勝ち負けが逆転してしまう。
2010/07/30, 日経産業新聞より