アニメ制作大手のトムス・エンタテインメントは5日、小児医療機関向けに携帯型のアニメ視聴端末を開発したと発表した。点滴や採血時にアニメで処置の仕方などを説明し、子どもの不安を和らげるのに活用してもらう。9月からレンタルを開始し、産婦人科など他の医療機関向けも検討する。アニメ市場が落ち込む中、異業種向けアニメ制作を収益源に育成する。
開発した端末はタッチパネル式の「スマイルタッチ」。大きさは幅307ミリメートル、奥行き25ミリメートル、高さ275ミリメートル。各種診察や医療情報についてキャラクターが説明する短編アニメを制作したほか、著作権者から許諾を得た上でアンパンマンや名探偵コナンなどの人気作品を再編集して約70話を収録した。
レンタル料は月額9800円と年額98,000円の2種類。USBメモリーに収録する形でコンテンツも追加していく。
9月23日から全国の病院にレンタルを始め、来年3月末までに1000~2000台の受注をめざす。今後も同端末向けに新たなキャラクターを制作するほか、他の医療分野向けの端末開発も計画する。
電通によるとアニメ市場は2009年、3年連続で前年割れし2000億円を割り込んだ。トムスはテレビや映画に加えてアニメ事業の幅を広げ、収益源を多角化する方針だ。記者会見した岡村秀樹社長は「アニメを様々な分野に有効活用していく」と述べた。
2010/08/06,日経産業新聞より
参考リンク:小児医療分野への業容拡大および小児医療向け支援端末「スマイルタッチ」発表のお知らせ(トムス・エンタテインメント IRニュース)[PDF]