動画サイトシェア、ユーチューブが6割超

2009年の動画サイトの閲覧数合計は399億5280万ページで、前年から2割増加した。同6割増だった2008年に比べると伸び率は小幅だが「ネット上の手軽なエンターテインメント」としての座を固めつつある。

シェアトップは、検索世界最大手の米グーグルが展開する「ユーチューブ」。前年から8.4ポイント増やして60.3%と過半を握る。世界中のネット利用者が投稿する圧倒的な動画の種類に加え、誰でも気軽に使える点が支持されて利用者層の拡大に成功した。今回のシェア調査は家庭からのパソコン利用者が対象だが、「ユーチューブ」はスマートフォンなど携帯端末からの利用も急増しており、動画サイト最大手として揺るぎない地位を築きつつある。

一方、ドワンゴ子会社のニワンゴが運営する「ニコニコ動画」は閲覧回数シェアをやや落とした。グーグルの情報インフラを使ってあらゆるサービスを無償提供できるユーチューブと異なり、インフラ力が限られるニコニコ動画はサービスの収益化を重視。閲覧シェアこそ減少したものの、有料会員の獲得を進め2010年1~3月期に初めて黒字化を達成するなど安定軌道に乗りつつある。

「採算重視」を打ち出すのはシェア3位の「GyaO!」などを運営するヤフーも同様だ。2009年4月にヤフーがUSENから買収したのを契機に、テレビ局との連携を強化して優良コンテンツを獲得。有料配信サービスと広告事業を組み合わせることで2009年12月には単月黒字を達成。2010年4~6月期まで2四半期連続で黒字を確保した。
一方でシェア4位の「Veoh」は閲覧回数こそ増やしたものの、赤字がかさんで今年初めに米運営会社の経営が行き詰まった。現在はイスラエルの企業が資産を引き継いで運営している。

今年は、動画配信サイトを世に広めたユーチューブ誕生から5年。動画サイトの競争の軸は「ユーザー獲得」から「収益獲得」に移りつつあり、今後も淘汰が進む可能性がありそうだ。

2010/08/12,日経産業新聞より

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