集英社と小学館が資本関係を強化しコンテンツの映像化や著作権事業の拡大を狙う一方、講談社は7月、単独で米国に現地法人を置き本の現地出版に動く。かつてのけん引車だった国内の雑誌販売低迷をうけ、新天地に成長の糧を求める各社の勝算は?
小学館プロダクションに資本参加することを発表した記者会見の席上で、集英社の山下秀樹社長と小学館の相賀昌宏社長は「コンテンツビジネスの最大化に向けて協力する」と強調した。
「小学館集英社プロダクション」に名称変更した同社は、版権管理子会社「VIZMedia」を通じてアメリカで版権ビジネスに拍車をかける。
人気コミック誌「週刊少年ジャンプ」を発行し「ドラゴンボール」など海外でも注目されるキラーコンテンツが多い集英社。「ドラえもん」など息の長い名作を擁し、版権管理に一日の長がある小学館。米国での成功に自信を深める両社が次に狙うのは、アジアを中心とした新興国市場での版権ビジネス展開だ。
小学館、集英社に比べ、海外から注目される漫画作品の数が劣る講談社は、現地出版社からのオファーは一部の過去の作品に偏りがちだったといい、「版権ビジネスだけでは収益拡大に限界がある」と判断した。ならば「売りたい」と考えた作品を自ら出版・販促し、読者のすそ野を広げようとする。
講談社が7月に米国で設立した現地法人は、9月から現地で日本の人気作品を中心とした単行本出版に乗り出す。「日本のマンガは米国のコミックと性質が違う。現地でも一部マニアを中心に浸透してきた」と白石光行経営企画室長は勝算を語る。
ヘッドラインは2008/07/28, 日経産業新聞