シンガポールのメディア事業を担当するシンガポールメディア開発庁は約55億円を使って海外の有力研究所の招致を開始し、アニメや映画などクリエイティブ産業の育成に本腰を入れ始めた。
同時にクリエイティブ産業に参入したい企業に資金を提供する企業を紹介する「アイ・マッチ」と名付けた新事業にも取り組み始めた。
シンガポールはGDPの約25%を製造業が占め、金融業より大きな産業となっている。
今後の世界的な成長が期待できるクリエイティブ分野の人材育成を通じ、石油化学や電子・電機、医薬バイオなどと並ぶ産業の柱にしたい考えだ。
ルーカスフィルムのアニメ制作部門や日本のコーエーなどが拠点を設けているが、産業振興に向けた専門家不足が課題になっていた。
シンガポールでは既にニューヨーク大芸術学部が進出したほか、米デジペン工科大学が7月にシンガポール校を開校。慶応義塾大学は8月中にデジタルコンテンツに関する新研究所を開設するなどアニメーションやコンピューターゲームなどの専門人材を育成する機関が進出している。米マサチューセッツ工科大学や中国科学院も進出を計画している。
日本政府もシンガポール政府の要請を受け、アニメや映画、ファッションをはじめとする日本の文化を発信する「ジャパン・クリエイティブ・センター」を2009年までに設置する計画を進めており、シンガポールはクリエイティブ研究センターの様相を見せ始めている。
ヘッドラインは2008/08/13, 日経産業新聞