グーグル設立10年、古参幹部2人へ将来像を聞く

米グーグルが会社設立10年をこの9月に迎えた。
同社の急成長に深く関与してきた検索担当のマリッサ・メイヤー副社長、ネットサービスを担当するサラー・カマンガー副社長へのインタビューを日経産業が伝えている。

― 次の5年で検索エンジンの技術はどう変わるのか
 「あらゆる媒体から最適な答えを検索できるようになる。例えば『蝶ネクタイの結び方』に対する最適な検索結果は、文章でなくビデオのはずだ」
 「検索する方法と場所も広がる。音声で検索したり、今後登場するあらゆる新端末からも検索できる。利用者の好みをより理解し、その人にあった答えが見つかるようになる」

― 究極の検索エンジンとは何か
 「『あなたの記憶すべてと、完全な世界の知識を持つ、大親友のような存在』だ。あなたのことと世界のことすべてを知っているから、聞けば何でも完ぺきに答えてくれる」

― 開発に何年かかるのか
 「物理学でいう『重力』を発見した段階。歴史が10年ちょっとの検索のサイエンスでは毎日が発見の連続で、50年かかるかもしれないし、100年かかるかもしれない。たどり着けないかもしれない」

― 大企業になったグーグルが、物議を恐れて革新サービスから遠ざかるリスクはないか
 「我々は物議を恐れていない。『Gメール』や『マップ』、『クローム』など、あらゆるサービスが物議を醸している。グーグルは利用者を見て判断を下す。利用者が本当に求めている技術なら最終的には受け入れられる」

― すべてのソフト機能がネット経由で使えるようになるのか
 「通信回線の高速化やネット対応端末の急拡大を背景に、あらゆるデータをすべての機器から利用できるような未来に向かう。複雑で専門的なソフトはパソコン側に組み込む従来型のソフトとして残るが、大多数のソフト機能はネット中心になる」

― ワープロ、表計算機能などをネット経由で提供するが、今後も機能拡充を進めるのか
 「メールやワープロなど、ユーザーのニーズが高いところから始めた。今後は、グーグルのインフラ機能をベンチャーなどに貸し出す『アップ・エンジン』を土台に、世界中のネット開発者らの手によって次世代ネットサービスが開発されることになる」

― ネット社会の『グーグル依存』が進むが、安全性はどう保つのか
 「リスクは認識している。提供するサービスはグーグル社内でも利用しており、問題が発生すれば即座に検知する。データセンターなどインフラ強化も進めている。技術仕様はできる限り公開し、リスクを最小限にとどめている」

― 約9年前に入社した日の思い出は
 「長期的かつ野心的な将来像を創業者2人が持っていたことに感心した。グーグルの2人は当時から『世界はこうあるべきだ』という強力なビジョンを持っていた」

2008/09/13, 日経産業新聞抄録

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