著作権、「公正目的」なら利用許諾不要に

政府の知的財産戦略本部は、教育や研究など公正な理由があれば無許可で著作物を利用できるようにする新しい著作権制度の骨格をまとめ、29日の専門調査会に「日本版フェアユース規定」の原案を提出する。文化庁での議論を経て、早ければ来年の通常国会に著作権法の改正案を提出する方針。
ITの急激な進歩に対応するため、著作権者の利益を不当に害しない利用方法であれば、著作権侵害の例外にする範囲を大きく広げるのが柱。音楽や映像などのコンテンツ流通の障害を取り除き、デジタル市場の活性化や新しいビジネスを後押しする。

いまの著作権法では「私的な録音や録画」「点字による複製」など権利者の許可がいらない個別事例を約25項目定めているが、個別規定は残したまま著作権法に「公正な利用であれば権利者の許諾なしに著作物を利用できる」という規定を追加することを提言する。

実演家著作隣接権センター(CPRA)や日本レコード協会など国内の権利者側には「フェアユース規定が導入されると、差し止め請求や損害賠償を求める裁判費用の負担を強いられることになる」との懸念が強い。
動画共有サイトに対し、違法投稿を防ぐ措置を義務付ける法改正も検討するが、権利者の納得を得られるかは不透明で、法改正までは曲折がありそうだ。

ヘッドラインは2008/10/23, 日本経済新聞 朝刊

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