「和製コンテンツ」、ネットに乗り世界へ

米ヤフーの「2008年検索キーワード・ランキング」で、日本の人気アニメがトップテン入りした。7位の「NARUTO(ナルト)」。
「アニメの視聴形態が大きく変わった」。米シリコンバレーで漫画本などを販売するグレン・シュマール氏は話す。「昔はすり減ったビデオテープを繰り返し見たが、今は動画サイトで最新アニメがいつでも見られる」。

仏パリ中心部の繁華街シャトレー。その一角は東京・原宿のようだ。日本の若者ファッション専門店が並び、週末にはフリルのついた黒ずくめの「ゴスロリ」ファッションに身を包んだ少女が集まる。日本の漫画やアニメに興味を持った若者がネットを通じてファッションも知るようになった。ある日本ファッション店の店員は「市場が勝手に広がっていく」と話す。
コンテンツ普及の速さと深さは一変し、日本ブームの広がりは新段階を迎えている。
日本のコンテンツ産業に新たなチャンスが訪れている。

しかし違法投稿は正規ビジネス拡大を阻む。これにどう対抗するか。
米ビズメディアの漢城まどか新規事業開発担当は「消費者の動きに合わせて市場機会をつかんでいく」と話す。同社は日本の大手出版社が共同出資しマンガ本などの海外展開を手がける。米アップルの「iチューンズ・ストア」などを駆使して日本アニメのネット配信を加速する計画だ。
2009年初めから「NARUTO」最新作を、日本での放送後1週間で米国で無料ネット配信する。
配信までのタイムラグを最小限にすることで違法サイトの侵食を食い止め、正規コンテンツ市場の拡大を促し、そのうえで広告などの新市場開拓を狙う。国内市場縮小が続く日本のコンテンツ産業だが、ネット変革の大波にうまく乗れば広大な新市場が開ける。

2009/01/01, 日本経済新聞 朝刊より

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