日経朝刊の春秋欄より。ふだんはサブカルに言及する事は少ないが、鷲宮神社を話題に。
日本武尊ともゆかりの深い関東最古の大社、若い人には人気アニメ「らき☆すた」の舞台と言った方が通りがよい、埼玉県の鷲宮神社に足を運んだという記者。
社会現象にもなった「聖地巡礼」。柔軟な発想で地域とビジネスに生かす取り組みを、以下のように記している。
同名の漫画を原作とするテレビ番組の放映が2年前。4人組のうち2人がこの神社の娘という設定からファンが訪れ始め、昨年の初詣で客は前年の2倍を超す30万人に。
地元ではアニメをあしらった酒やせんべいも発売。今年も参拝客の列は商店街を長く延び、正月限定販売の関連商品には「売り切れ」の文字が並ぶ。
神の門前でアニメとはとまゆをひそめる向きもあろう。しかし日本の寺社は昔から庶民が娯楽に興じ、ストレスを発散させ、悩みや苦しみを和らげる観光と消費の場でもあった(安藤優一郎「観光都市江戸の誕生」)。
屋台に茶店、見せ物の小屋。アニメ愛好家が増えればそれを採り入れるのはごく自然な流れだ。
英語や中国語、ハングルで作品への思いをつづった絵馬も目立つ。地元への経済効果は1億円を超すという。アニメなんてと考えていれば人も富も町を素通りしたはず。きょう仕事始めの会社も多い。頭を柔らかく、心を広く。ビジネスの種は無限にある。国の景気対策を待つより早道かも。
2009/01/05, 日本経済新聞 朝刊より