日経新聞春秋欄より。痛車にもアルビン・トフラーを持ち出さずにはいられないのが日経の春秋子。
イタシャ、漢字で書けば痛車とは、アニメなどの登場人物を描いたクルマを指す。門外漢の目にはいささか痛々しいという辺りが語源。
ボンネットで瞳の大きな少女がほほ笑む。本来の設計者が見たら目をむきそうな装飾を施した車が何百台も集まる催しが各地で開かれている。
大半はシール式で、飽きれば張り替える。買い替えではなく着替えで車を楽しんでいる。
完成品を享受するだけではなくものづくりなどの過程にも参加する。そうした「プロシューマー(生産消費者)」の台頭を、かつて未来学者のトフラーが予言した。
新車が売れない。それがただちに若者の車離れではないのかもしれないと、痛車乗りらを見ていると思えてくる。趣味にこだわり、参加を楽しみ、出費は抑えて、安全に。そんな消費者をどうつかまえるか。
2009/05/01, 日本経済新聞 朝刊